(4/22更新)
2024年4月22日12時01分に空港の閉鎖は解除されました。
通常運行に戻ったとの事ですが、実際の発着便の航空機の運航に関しては各航空会社の都合となりますので各自ご確認ください。
また噴火が起きた場合は再び閉鎖となる可能性もありますので直近でご予定のある方は、引き続き現地の状況にご注意ください。
(4/21更新)
2024年4月21日現在 サム・ラトランギ国際空港は終日閉鎖中です。
2024年4月22日12時まで閉鎖予定です。(その後も引き続き継続される場合があります)
〇2024年4月20日現在、2024年4月17日20時頃(マナド時間)に発生したタグランダン島沖のルアン島火山噴火の影響でマナドの空港である、サム・ラトランギ国際空港は終日閉鎖されています。発着便は全便欠航となっております。
マナド方面へご旅行を検討されている方は、空港や航空会社の最新の情報をご確認ください。
なお、ゴロンタロやテルナテ方面の航空便は現時点では通常運行されているようです。
〇サム・ラトランギ国際空港のインスタグラム
https://www.instagram.com/samratulangi_airport/
〇火山活動は自然現象ですので早期に終息することも数か月(それ以上)続くこともあります。
これによって噴煙に含まれる火山灰の微粒子が長時間上空に漂う事で噴火が終わった後もしばらくの間、航空機が遅延・欠航したり空港が閉鎖されることがあります。これは、航路上の視界が悪くなるといった問題ではありません。
なぜならば、上空を漂う火山灰の微粒子を航空機のエンジンが吸い込むからです。吸い込まれた火山灰はエンジン内部の高温の燃焼室で溶融して粘着性のガラス状物質となり燃焼室やタービンブレードに付着するのです。これによってエンジンが詰まりエンジン停止などの危機的なトラブルにつながるリスクが増加するわけです。このような事故は実際に起きており「ブリティッシュ・エアウェイズ9便エンジン故障事故(Wikipediaへリンク)」(1982年)として知られています。この事故の後、VAAC(航空路火山灰情報センター)が東京を含む世界9箇所に設置されています。このようなリスクを考慮すれば空港閉鎖や航空便の欠航は致し方ないというところです。
〇緊急の日本帰国やマナド訪問の必要がある場合はどうするか?
さてマナドの空港が閉鎖された場合で、緊急で帰国するなどの必要が生じた場合、空港は翌日再開されることもあれば数日以上にわたって閉鎖されたままである可能性もあります。マナド近隣の空港は、北マルク州のテルナテ空港(スルタン・バブラー空港)とゴロンタロ州のゴロンタロ空港(ジャラルディン空港)がありますがどちらも遠い為、移動にはそれなりの労力と費用が必要となります。
同時に途中、通信状況の悪い地域(集落から離れた場所や山間部や海上)もあります。治安の問題(最近は山賊が出るという事は少ないようですが)もあります。
テルナテへは海路で、ゴロンタロへは陸路で移動することになりますが、最短でそれぞれ一昼夜かかります。これらの空港から飛行機でジャカルタへ向かい日本への便に乗り継ぐ事になりますが、地方空港である為、ジャカルタ行の便も多くなく、場合によっては、空港到着後に空港周辺で宿泊する必要もあるかもしれません。また風向きによっては、火山灰が流されてきて、マナド周辺の空港の空域へかかり閉鎖などの影響を受ける可能性もあります。
逆の場合も同様で、ジャカルタからゴロンタロもしくはテルナテの空港へ向かいそこからそれぞれ陸路や海路でマナドへ向かう事になります。事前に現地の訪問先の方と調整してゴロンタロやテルナテの空港からスムースに別の交通手段に乗り換えできるように段取りや手配等されることをお勧めいたします。
いずれにしましてもご旅行のスケジュールや旅行保険(遅延や欠航に対する保険なども)などは十分に余裕を持った計画をされるようご検討をお願いいたします。
〇火山灰の情報に付きましてはやや専門的になりますが、以下のリンクも参考になります。
・VAAC: DARWIN ダーウィン火山灰情報センター
http://www.bom.gov.au/aviation/volcanic-ash/darwin-va-advisory.shtml
「RUANG」タブを開いて「View Graphical Advisory」ボタンをクリックすると影響地域の地図が出ます。
・Windy:WAMM のNORTAM情報
FAAのNOTAM情報よりもWindyのほうが、ビジュアルで見やすいサイトでしたので下記にリンクを張ります。
https://www.windy.com/airport/WAMM?1.5,124.9,8
・FAAによるNOTAM情報
https://notams.aim.faa.gov/notamSearch/nsapp.html
WAMMと入力してSarchボタンをクリックします。WAMMはサムラトランギ空港のコードです。
2024年4月21日現在は以下のNOTAMが出ています。
A1041/24 NOTAMR A1021/24
Q) WAAF/QFALC/IV/NBO/A/000/999/0133N12456E005
A) WAMM
B) 2404210240
C) 2404220400 EST
E) AD CLSD DUE TO RUANG VOLCANIC ASH
この情報の見方は、
注目すべき点として、E「AD CLSD DUE TO RUANG VOLCANIC ASH」
これで、RUANG火山の灰の影響で空港が閉鎖されていることが分かります。
またBから、この情報は2024/04/21の午前2時40分(特に標準時の表示がないのでUTC0)に出されて、Cから2024/04/22の午前4時(UTC0)EST(予定)までという事が分かります。なお、マナドの場合、UTC+8ですので8時間の時差があります。
つまり、マナド時間で2024/04/21の10時40分に発表され、2024/04/22の午前12時まで有効(=閉鎖されている)な情報という事になります。
詳しいNOTAMおよび略称についてはネットで調べてください。